#「学校の情シス」の方向性を考える①

公立の小中学校で行っていた「ICT補助支援員」の仕事を辞めました。というよりも有期雇用の期限切れでリストラされました。クビになった理由は機会があれば追々お伝えしたいと思いますが,有休(あえて年休とは書きません)の消化中に,今後の本サイトの方向性を考えてみたいと思います。

全て(6校)の管理職及び一般教諭の先生方には約3年間大変お世話になり,有難うございました。またこのような形でお別れになってしまったことをお詫びいたします。最後の勤務日に玄関までお見送り頂き,私の作った「特支用週案がなかったら6月で辞めていました」と言ってくださった特支の先生,一昨年作成した業務改善ツールで「昨年の同時期より1時間くらい早く帰れてますよ」って言った下さった先生,「過酷な教員の仕事を少しでも楽にするための努力」が少しでも役に立ったのであれば,ひどい雇用環境の中でお仕事を御一緒させていただいた時間が報われる様に思います。

指導要録やモジュール対応週案,PTA会計簿に自動カウントする出欠表など,要録以外は特に教育委員会からの指示で作ったものではありませんでしたが,今まで使っていおられたエクセルシートを改善,再作成するだけで,随分と業務の効率化が図れることが分かりました。

元々,このサイトは「何十人も働く先生がいる学校に民間でいう情報システム部が存在しない」ことこそが,公立学校の業務改善が進まない大きな原因という視点で立ち上げたサイトです。残念ながら「一人情シス」の状態で個人で出来ることは限られていて,直接相対する学校ではそれでも幾ばくかの改善が出来たとは思いますが,それ以上の業務改善になると教職員1人1人の規模ではなく,学校全体で,さらには教育委員会が先頭になってSA(スクールオートメーション)を考えていかなければ本当の意味での「学校の業務改善」はなしえません。

民間が行う業務改善ではFA(ファクトリーオートメーション),SA(ストアオートメーション),OA(オフィスオートメーション)という業務の効率化が行われてきましたが,学校のこれまでの歴史ではなぜかこれらが行われておらず,個々の先生方のPCスキルのみによって改善が叫ばれているだけです。私の務めた教育委員会では,定時退校日を定めて「早く帰りましょう」の号令はかけますが,「どうしたら業務が早く終われるのか」の具体策は何も示されません。挙句に教員が仕事を自宅に持ち帰っておこなったり,翌朝早く出勤をしてこなしたりと本末転倒な業務改善が行われています。民間で経営者だった私にとっては,IT化は合理化コストダウンのツールであり,従業員の生産性を高めるためのツールでした。生産性概念のない学校でそれらを駆使するためには,民間のやり方を学校での意識やルールに合わせて導入しなければなりませんが,民間のビジネスマンが学校に入り浸れるわけではありませんから,教育委員会における業務改善の旗振り役スタッフが民間でIT(インフォメーションテクノロジー)を学習するしか学校が業務改善を行う方法はありません。

しかし残念なことに,教育委員会の人間もまた学校上がりの人が多く,上(文科や県教委)から降ってくる本来業務(教育)でアップアップしているために,業務改善のためには本来真っ先に行うべきIT化が進んでいません。

個人の力で,この日本の教育事情を改善するなど大言壮語できるはずもありませんが,住んでいる地域だけ考えても何十人もの先生方がおられ,また本サイトを期待してご覧になってくださる先生方が幾人かおられるので,3年間実際の公立小中学校に身を置いてみて,分かったことや作ったものが学校の業務改善に少しでも役に立つのなら,近隣の教育現場へのアプローチを含めて,もう少し本サイトを続けてみようかと思うところであります。